2010-09-23

コーディネーショントレーニング学ぶ会in飯能

ようやく秋らしくなってきた今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか。

今回は、9月18日に駿河台大学体育館で行われた『コーディネーショントレーニング学ぶ会』の模様をお伝えします。

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“コーディネーショントレーニング”と聞いて、ピンとくる方はどれほどいらっしゃるでしょうか?恥ずかしながら、私はこの講義を受けるまでまったく知りませんでした。

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コーディネーショントレーニングは、ドイツ民主共和国(旧東ドイツ)で生まれました。なぜ生まれたか、その歴史的背景について講義のテキストでは次のように述べられています。

◆近代以降スポーツの国際化とともに科学が導入され、筋力・持久力などの
 能力を向上させ、トップアスリートの身体的運動能力は飛躍的に向上した。

◆やがて高度な運動の技術、技能、スキルが求められるようになると、
 「人間の全体としての能力の捉え方」が重要になった。

◆スポーツ大国が様々な取り組みを行う中、理論として体系的に取り組んだ
 のが旧東ドイツであった。
 そして生まれたのが、“コーディネーショントレーニング”である。

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トレーニングと聞いて思い浮かべるのは、走ったり、投げたり、跳んだりなど、体に大きな負荷を掛ける方法ではないでしょうか。しかし、同じトレーニングをしても人によって成果に差が出てくるのはなぜでしょう。そして、その差を埋めるためには更に激しいトレーニングをしなければならないのでしょうか・・・。

コーディネーショントレーニングとは、『神経―筋をはじめとする運動の協応的機能を開発・改善することを目的としたトレーニング』で、人間の能力を大きく7つに分け、その能力のうち個々の不足している部分を鍛えて、より高いパフォーマンスを得ようとするものです。

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7つのコーディネーション能力とは、テキストによると次のように分類されています。
分化能力
 状況に応じて運動部位の力・時間・空間を調整し、効率的に運動が行える
 能力
バランス能力
 姿勢を保つことができ崩れても元に戻すことができる能力
反応能力
 刺激に対して素早く正確に対処し運動できる能力
定位能力
 環境と自分の位置を把握し、自らの動きを方向付ける能力
連結能力
 身体の各部位や個々の動きを結びつけ新しい運動を生み出せる能力
変換能力
 状況にあわせて素早く動作を切り替えられる能力
リズム化能力
 外的なリズムを正確につかみ、内的なリズムのイメージ通りに運動できる
 能力

もっと詳しく知りたい方は、NPO法人日本コーディネーショントレーニング協会(JACOT)のHPをご覧ください。  http://jacot.jp/index.html

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講義は13時から始まりました。

定員は30名でした。黄色いシャツは体指の面々です。今回体指からは11名が参加しました。

今回の講義の講師の方々です。
向かって右から、JACOT理事・事務局長の菅野美津枝先生、JACOT公認講師で順天堂大学講師の小田俊一先生、駿河台大学現代文化学部准教授の狐塚賢一郎先生です。

13:10から14:25まで小田先生の講義が行われました。
先にも書きましたが、コーディネーショントレーニングの歴史的背景、7つのコーディネーション能力の説明など大変興味深く、また参考になりました。

“隣の人とじゃんけんをして最初に5回勝った組が自己紹介をする!”ということで、安藤委員と田島委員が自己紹介しました。
“じゃんけんをして何回勝ったら〇〇をする”という趣向は、実技を行う際にもしっかり生かされていました。

次に斜め前後の人とじゃんけんをして、最初に5回勝った横手委員も自己紹介を行いました。

講義終了後10分ほど休憩を取り、武道場に移動して14:35から15:55まで実技を行いました。残念ながら実技の密度が濃く、動画を撮ることができませんでした。
コーディネーショントレニングの実技は、JACOTのHPでも紹介されていますのでご覧ください。 http://jacot.jp/kids/index.html

←実技が行われた武道場です。

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残念ながら、このブログではコーディネーショントレーニングのほんの一部分しかお伝えできません。
菅野先生曰く、人間のコーディネーション能力は、①幼児期 ②小学生 ③高齢期 と3回伸びる時期があるということです。

興味のある方はコーディネーショントレーニングを学んで頂いて、幼児・児童の運動や、お年寄りの運動機能の改善・回復につなげていく 活動に役立ててもらえればと思います。

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(おまけ)
今回の講義の模様は、飯能日高テレビが取材に来ていました。田辺会長と福島副会長がインタビューを受けました。

すでにインタビューは終わってしまっていましたが、無理を言ってそのままの体勢で写真を撮らせてもらいました。

福島副会長がカメラ目線でしたので、撮り直しをしました。

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